アルフ
竜の女王ルティアの命令でサニアが火山へ連れ戻されるずっと前…
サニアと仲良くなったばかりのアルフは、さっそく彼女を自分が住む「オアシスの村」へ連れていって一緒に遊ぶ事にしました
『ねえ、サニアもこっちきて遊ぼ!足が冷たくてきもちいいよ♪』
オアシスの水でばしゃばしゃ遊ぶアルフ君を見て興味津々なサニアちゃん
ずっと火山の中にいた彼女にとってオアシスはとても新鮮な光景で『サニアもやるー!』と嬉しそうに水遊びに加わります
『アルフ~、サニアおなかすいたぁっ♪』
『ボクの家でおやつ食べよ!じいちゃんが作ったアエーシおいしいんだ♪』
オアシスでたっぷり遊んだ後、サニアちゃんはアルフ君の家にお邪魔する事になりました
『・・・・・。』
『サニアどうしたのさ?じいちゃんは怖くないよ?』
出迎えてきたアルフの祖父ロルフの姿を見た途端、怯えてアルフ君の後ろに隠れてしまったサニアちゃん
ドラゴンとはいえまだ幼いので初めて会う「大人の砂族」を前にやや怖がっているようです
ロルフ老人はそれを察したのか、しゃがんで目線を合わせながら彼女に対して優しい口調で語りかけました
『ほっほぉ、サニアちゃんというのか。めごいのぉ~
怖がらなくて大丈夫じゃよ~!アルフの友達になってくれてありがとな』
目の前にいる老人が怖くないと分かって安心したのか、サニアは隠れるのをやめて前に出て言いました
『サニアはアルフのこと大好き だから護るの!』
それを聞いたロルフ老人は頬を緩め、
サニアちゃんの頭にぽん!と手を当ててゆっくり撫でてあげました
『頼もしいのぉ~!これからもアルフの事をよろしくな~
わしは何時ポックリ死んじまうか分からんのでのぉ~!ウヒャーヒャヒャヒャ!』
その言葉にアルフ君は『何だよじいちゃん!死ぬなんて嫌なコト言うなよっ!』と怒りだして二人はケンカになってしまいましたが、サニアちゃんにはそれがとっても仲良さそうに見えて何だか羨ましそうでした…
『(サニアのオババとぜんぜん違う…幸せそう…)』
–砂漠の少年アルフ(5)–
サニア、今までオトナの砂族を見たことがなくて初めはじいちゃんのこと怖がってた…
でもすぐうちとけていっしょにカードゲームしたり、アエーシを食べたりしてすっごく楽しかったよ♪
砂漠を歩いてるとき汗ビッショリだったからさ、火山に住んでるのに暑いの苦手なの?ってきいてみたのさ。そしたら『サニアが知ってる熱さとぜんっぜん違うもん!』だってさ
ドラゴンの子供にとっては砂漠の方が大変なのかなあ……?
火山の方がずーっと暑いのにね!フシギだねえ
アルフの村に行く途中あつ~い砂漠を歩き続けてバテバテになるサニアちゃん…
ドラゴンの子供なので火やマグマの熱にはめっぽう強い彼女ですが、砂漠の暑さにはちっとも慣れてないようです
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