ドラゴンの
火山に住む幼いドラゴンの少女「サニア」は、遊び相手がいないためかいつもイタズラや悪さをしてばかり。
ある日姉にこっぴどく叱られた彼女は『あーあ。サニアつまんなぁ~い…』と一人寂しそうに、火山の中をトボトボと歩いていました
そんな時……
マグマの池の近くで迷子の少年を発見したサニアは、岩陰に隠れてこっそり様子を伺う事にしました
『あの子…もしかして砂族…?
パパやママと、はぐれちゃったのかも?』
サニアの祖母にあたる竜の女王ルティアは砂漠の民が大嫌いで、サニアはいつも「砂族とは関わるな!」と言われ続けてきましたが、相手は自分と同い年ぐらいの子供なので思い切って声をかけてみることにしました
『うわわわわっ…!ド、ドラゴンきたぁ~!!』
しかし、そこへ砂族を快く思わない「ドラゴンの戦士」が現れて少年に襲い掛かってきました
『(もうダメだ…きっとボク食べられちゃうんだ…)』周りは溶岩に囲まれて逃げ場がなく、少年は絶体絶命の大ピンチ…
それを見たサニアは放っておけなくなり、少年を護ろうと飛び出します
『この子はサニアのもの!イジメたらダメ!』
「火竜の爪」を召喚してドラゴンの戦士を睨みつけるサニア
竜王の孫娘である彼女は生まれながらにして強い炎の魔法を使うことができ、それにより敵を難なく蹴散らすのでした
『終わったよー!
さ♪サニアと遊びましょ……』
戦いが終わり、サニアはワクワクしながら後ろにいる少年を振り返ると……
サニアちゃんの技に巻き込まれてこんがり焼かれたようです。
『へ…へいき、ボクつよい子だから…』
『よかったぁー♪ここにいるとまたザコがくるから、サニアのかくれ家で遊びましょっ♪』
サニアちゃんは少年の脱げたブーツを拾って履かせてやると、彼を安全な自分の「秘密基地」へ案内してあげました
『さっきはありがと!ボクはアルフっていうんだ、えっと……』
『サニアはサニアだよ♪よろしくね』
その少年「アルフ」は最初はドラゴンのサニアのことを怖がっていましたが、
相手もまだ小さい子供で危険が無いのを知ると安心し、彼女に自分がここへきた理由を打ち明けました。彼はぎっくり腰に悩む祖父を救うため、ドラゴンたちが持つ永久に熱を帯びる石「日長石」を手に入れるために砂漠からはるばるやってきたのだそうです
『その石ならサニアいっぱいもってるよ?いっこあげよっか?』
『ホント?やったぁ!』
同い年の友達ができてよっぽど嬉しかったのか、アルフ君とあっという間に打ち解けたサニアちゃん
二人はすっかり仲良くなり、
それからはちょくちょく会って遊ぶようになったそうです。
–砂漠の少年アルフ(5)–
そしたらサニアっていう女の子に出会って、その子が「日長石」を分けてくれたんだ!
ドラゴンだけどまだ5歳でボクと同い年なんだって♪
友達と遊んだこともなくて、いつもさびしい思いをしていたって…
サニアと砂漠で走り回ったり、オアシスで水遊びするのは楽しそうだし、じいちゃんにも合わせたいし!
じいちゃんの作るゴハンはとっても美味しいからきっとサニアもビックリするよ♪
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