
再会した竜の姉妹は互いの誇りをかけて激しいバトルを繰り広げていました
『やあっ!たあーっ!!』
『どうした、闇雲に蹴るだけでは私は倒せんぞ!』
『フハハッ、素晴らしい闘志だ!
立派な戦士に成長したな!姉として嬉しい限りだぞ!』
サニアちゃんの渾身のキックを腕で防御しながらソニアは凶悪な笑みを浮かべました
自らが手塩にかけて育てた妹が自分と対等に渡り合えるほど強くなったのがよっぽど嬉しいのかその表情は喜びに満ちていて、まるで戦いを心から愉しんでるかのようです
二人の戦いは熾烈を極め、吹き荒れる熱風で岩や塵が空高く巻き上げられて稲妻が周囲に鳴り響きました
『(あたしとお姉ちゃんのケンカとぜんぜんちがう…
これがドラゴンの姉妹のケンカなの…?)』
ミヤビちゃんはライを回復しながら姉妹同士とは思えない二人の戦いの凄まじさに驚いています
自分と姉のミツキは喧嘩になっても攻撃し合ったりしないけれども、サニアちゃん達にとってはこれが普通の事なんだと知りました
そして、決着の時は突然やってきました…
姉の放った炎の矢がサニアちゃんの足を貫き、バランスを崩した彼女は固い地面に転倒しました
『サニア!たいへん…!』
傷だらけの彼女をみてミヤビちゃんは回復してあげようと走って近づきますが、ソニアに行く手を阻まれ、
その口から信じられないような言葉を聞きました
『心配するな…わが妹に治癒など必要ない
女王の血の力があるおかげで、どれだけ傷を負っても高速再生できるからな』
姉とは思えない冷たい態度にミヤビちゃんは怒りを露わにします
『あんたサイテー!体の傷は治るけど心は簡単に治らないって、ミツキお姉ちゃんがいつもいってたよ?
いつもこうやってサニアを苦しめてきたんでしょ!あんたそれでもお姉ちゃんなのっ!?』
ソニアは腹が立ったのか、ミヤビちゃんの首を掴んでその身体を持ち上げました
『妖精の分際でこの私に説教するとは生意気な…
丁度良い、わが妹を惑わす貴様どもをこの場で絞め殺してくれるわ!』
「竜の戦士に友は不要だ」と言い、ソニアはミヤビちゃんを手にかけようとしました
それを見ていたサニアちゃんは姉の凶行を止めようとしますが、受けたダメージが大きくて動く事ができません
『やめてお姉ちゃん…ミヤビをキズつけないで……』
目の前で大好きなミヤビちゃんが傷付けられていく…
サニアちゃんは激痛に苛まれながら、かつて同様にアルフ君が傷つけられた時の”辛い記憶”を思い出しました。
その時、サニアちゃんの体がまばゆい光に包まれました
『ムッ!何事だ!?』ソニアは驚いて振り返ると、そこには傷が完全に治り、ツノが大きく成長して、
髪がまるで翼のように長く伸びた妹の姿がありました
『まさか、竜解…女王の血が目覚めたというのか!?』
「竜解」
ソニアがそう呼ぶ姿は今までのサニアちゃんと違い、瞳がルビーのような紅色に染まり、翼は神々しい白色の炎を帯びていて、光の中でフワフワ浮遊しながら虚ろな眼差しで静かにこちらを見ておりました
妹が放つただならぬ威圧感と力に、ソニアは今まで味わった事がないほどの凄まじい恐怖を覚えます
『(畏れているとでもいうのか?このソニアが…
ありえぬ…この私がサニアなどに!)』
ソニアはミヤビちゃんを掴んでいた手を放すと、それまで余裕に満ちた表情だったのが一転鬼のような形相で妹に殴りかかりました。けれどもその拳はサニアちゃんに届く前に衝撃波で弾き返されました
結局触れる事すらできないまま、ソニアは攻撃へと転じたサニアちゃんに一方的に蹂躙されてしまうのでした。
『ぬうぅがぁああ!!』
竜解した妹の圧倒的な力にソニアは完膚なきまでに敗れ、ボロ雑巾のような無惨な姿で地面に横たわりました
『バカな…
この私が負ける…だと…!』
敗北したソニアの前にクオンの統治者である女王ミツキが現れ、彼女を冷ややかに見下ろしました…

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