アルフくんと
砂漠からきた同い年の少年アルフくんとすっかり仲良くなったサニアちゃんは嬉しくてたまらくて、
「炎の翼」を広げて火山の中を無邪気に飛び回ります。
『ヤッホー♪アルフもいっしょに飛ぼ!たのしーよ!』
驚いた顔で見上げるアルフくんに上機嫌に言うサニアちゃん
しかし、下では真っ赤な「マグマ」がグツグツと煮えたぎっており、火山で育った彼女はともかくアルフくんは怖くてたまりません。それに気付いたサニアちゃんは飛ぶのをやめて、不思議そうな顔でアルフくんに近づいてきました
『アルフって…もしかしてマグマがきらい?
いつもどうやって遊んでるの?』
アルフくんは『砂の上を走ったり、オアシスで水遊びしてるよ』と答えますが
そもそも砂漠へ行った事がないサニアちゃんは、彼の言っている事が理解できず首をかしげます。
『じゃあさ 砂漠いってみる?
ボク火山の外に出る道を知ってるんだ!』
アルフくんはそう言い、サニアちゃんを自分が通ってきた「地下水路」へ案内しました
『ここを進むと砂漠に出られるんだよ。クツ濡れちゃうけど、そーいえばサニアって水は平気?』
『うん、だいじょぶ!でもこんな道があるって知らなかった…』
ヒンヤリ冷たい水の中をちゃぷ、ちゃぷ、と足元を濡らしながら歩いていく二人…
やがて奥の方で「明るい光」が見えてきました
水路のさきは広大な「砂漠」がどこまでも続いていました
はじめて見る光景にサニアちゃんは衝撃を受けたように口をあんぐり開いて驚いています
『ねえ、かけっこしようよ!サニアがオニね!』
アルフくんが砂の上を勢いよく走りだすと、サニアちゃんも嬉しそうにそれを追いかけてゆきました。
二人の幼子はそれから日が暮れるまで一緒に遊んだのでした
–ドラゴンの少女サニア(5)–
空が青くて、そこら中サラサラしてて、暑くてもわぁ~っとしてるの!
火山のなかとぜんぜん違っておどろいたぁ~!
こんど彼がきたらサニアもつれてってもらおうかな?オアシス行ってみたいしっ♪
ほんとは火山の外に出たらダメだし、砂族の子とはホントは遊んだらいけないし、
サニアは何されてもいいけどアルフが傷つくのはダメ!サニアがゼッタイ護らなくちゃ!
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