アルフの村を訪れるサニアちゃん


アルフとの素敵すてき一日いちにち

アルフ君と砂漠を歩いた末、サニアちゃんは彼が住んでいるオアシスの村へやってきました。

『うぅ…砂族がいっぱいいるよ~!』
『みんなやさしいヒトばっかりだよ。ついてきて、村をあんないするからさ!』

アルフ君に手を引っ張られて村の中を元気に走り回るサニアちゃん。
たっぷり遊んで汗をかいた二人はお店であま~い果物のジュースをいただいた後、アルフ君の家に行って遊ぶ事にしました。

『あ、ダメだよ!家に入るときはクツをぬがなきゃ!』

アルフ君はサニアちゃんが土足で家に上がろうとしたのをみて引きとめました。
普段から家の中でも靴を履きっぱなしで過ごしているサニアちゃんは、どうして靴を脱ぐのか分からず戸惑います。

『でもさ、サニアはおうちの中でクツぬいだりしないよ?』
『そう?ボクのおうちでは、クツをはいたままだとしかられちゃうよ』

サニアちゃんは『ヤダ!めんどくさい』とふくれっ面しますが、アルフ君が悲しそうだったので彼の言う通りにしました

『サニアのクツ、砂だらけ~っ!!』

砂漠を長距離歩いてきたおかげでサニアちゃんの靴の中は砂だらけでした。

それを見たアルフ君は『ねぇ、足ふいてあげるよ!』と言い、汗ばんで砂だらけになった彼女の足の裏をタオルで拭いてあげました。けれども敏感な足の裏をゴシゴシされてサニアちゃんはくすぐったくてしかたありません。

『くすぐったい~っ!なにすんのーっ!』

サニアちゃんはタオルを奪って仕返しとばかりにアルフ君の足を拭いてあげます。
お互いに足の裏を拭き合って玄関で二人ではしゃいでいると、そこへアルフ君の祖父「ロルフ老人」がやってきました。

『おぉ、君がサニアちゃんか!めごいのぉ~!
アルフから話は聞いとる。孫を守ってくれてありがとうよ』

ロルフ老人はしゃがんで目線を合わせながらサニアちゃんの頭を優しく撫でてあげました

「大人の砂族」と話すのは初めてなサニアちゃんは最初は怖がっていましたが、目の前にいる老人が優しい人物だと分かると安心し、えっへんと得意げに『サニアは守護竜(しゅごりゅう)だしっ!』と答えました。

『ねぇ、何かゲームして遊ぼうよ!』
『じゃあさー、サニアはカードゲームがしたい!』

ロルフ老人に挨拶した後、二人は地べたに座って《ルミナメイスレコード》というカードゲームで遊ぶ事にしました

『えへへー♪サニア、こうげきするのだーいすき!』

愛用の《リトル・ファイヤー・バード》デッキを使って強気に攻めまくるサニアちゃんにアルフ君は押されっぱなしの防戦一方です。そこにロルフ老人が豪快に笑いながらやってきて、自慢のアエーシを二人に振舞いました。

『じいちゃんのアエーシは世界一おいしいんだ!
食べたらビックリするはずさ!』

焼きたてのもっちりしたアエーシをアルフ君が嬉しそうに頬張るのを見てサニアちゃんも彼のマネして思いっきりかぶりつきました。食べた瞬間お肉と小麦の香ばしい味がお口いっぱいに広がり、二人はその美味しさに思わずニッコリ。

『サニアちゃんや、これからもアルフが寂しくならないように仲良くしてやっておくれ。
ワシゃいつポックリ死ぬか分からん身だしのぉ!ウヒャ~ヒャヒャヒャ!!』

その言葉をきいたアルフ君は『じいちゃん何いってるのさ、死ぬとか嫌なコトいうなよ!』と怒り、二人はボカスカ喧嘩し始めます。とっても仲が良い二人(?)をみてサニアちゃんは何だか羨ましくなりました。

『(サニアのオババとぜんぜんちがう…ふたりとも幸せそう。)』

サニアちゃん(5)のコメント

きょうね、アルフのじーじにあったよ。
おおきいけど怖くなくて、サニアにもやさしくしてくれたの!
ゴハンもおいしいしアルフのコトすっごくすっごくだいじにしてるんだなってわかっちゃった!
サニアのオババさまも…あんなだったらいいのになぁ
いっしょに遊んだり、ナデてくれたり、ゴハンを作ってくれたりしてさー!
そんな「かぞく」がいたらいいなってときどき考えるの。オババさまもお姉ちゃんも大好きだけどね。
きょうはアルフといっぱい、いーっぱい遊べてたのしかった♪
砂漠ってたいへんだけどステキなところだし、また遊びにいきたいなぁ…そうだ!こんど砂漠にいったらさ、アルフをのせていっしょに空を飛んでみーようっと!!

・余談
サニアちゃんにすっかりメロメロなアルフ君。
大好きな女の子と素敵な一日を過ごした彼は、帰った後もずっと彼女の事ばっかり考えて幸せな気分に浸っておりました。

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