スピカシティの朝、小学一年生のわんぱく少年リクヤくんは元気に学校へ向かう途中、
何だかいつもと様子が違うのに気付いて首をかしげます
『なんだ コテツの奴きてないじゃん!
どうしちゃったんだろ?』
いつも一緒に登校している親友「コテツ」が待ち合わせの場所にこないようです
仕方なくリクヤくんは一人で学校に行く事になり、廊下でウェーブヘアーの可愛いガールフレンド「ロミちゃん」に会いました
『今日は一人で登校してきたの?テツくんは?』
『それがさー いつもの場所で待ってたのにこなくってさぁ…
スマホもつながんないし…』
近ごろ風邪が流行っているのもあって、リクヤくんとロミちゃんは廊下を歩きながらコテツを心配します…
しかし、教室に入るとちゃんとそこにコテツの姿はありました
『なぁ~んだ!もうきてんじゃん♪
人騒がせだなあ~』
親友の無事な姿を見てほっとしたのかリクヤくんは嬉しそうに挨拶しようとしますが、
すぐ「ある異変」に気づくのでした……
『どっ…どうしたのさ?そのアタマ!!』
なんと彼は自慢の長髪をばっさり切って丸坊主になっていました
リクヤくんが理由をたずねても『うるせーバカ!』の一言のみで取りつく島もありません
『ふぇ~っ!イミわかんない…』
『…ねえりっくん?これじゃ話にならないし、また落ちついてから理由を聞いてあげましょ?』
そして夕方…
放課後のチャイムが鳴った途端一人でさっさと帰ろうとしたコテツを
リクヤくんとロミちゃんは急いで走って追いかけ、とうとう彼から「事情」を聞きだしました
『この俺をボーズなんぞにしやがって…
クソ中学生共め、次こそはペッシャンコにしてやんぜ!!』
負けたのがよっぽど悔しいのか、コテツは懲りずにリベンジしたがっているようです。
それを聞いたロミちゃんはただただ呆れるばかり……
『いい加減にしなさい!テツくん、次は坊主にされるだけじゃすまないんだから!』
『うるせー!オメェは俺の母ちゃんかよ!!』
口げんかする二人を後ろ向きで歩きながらじーっと見つめていたリクヤくんは、ある事を思いつきました
それは名案!
そういうわけでリクヤくんはオシャレな帽子をたくさん持っているロミちゃんにお願いし、彼女の家に押しかけました
『アチョ~!!』
『あははははっ!ウケる~!』
カンフー帽をかぶり、ヌンチャクを構えてポーズをキメるコテツを見て大笑いするリクヤくん。
自分のお部屋でしょーもない悪ふざけして盛り上がる男子二人をロミちゃんは『何が面白いの…』と苦笑いしながら見守っていました
–小学一年生のリクヤくん(6)–
あとでロミちゃんと話をきいたら、中学生とケンカして負けて頭を丸められちゃったんだって!こわっ!!
女の子の帽子と何かヘンテコリンな帽子しかなくて、コテツはがっかりして帰っちゃったんだ
それよりはやく元気になってまた遊びたいな!一緒にサッカーしたり、家でゲームとかしてさ!
そうだっ!こんど出る新作ゲーム、コテツにも勧めようっと♪
コメントを残す