
スピカ小学校に通うワンパク少年の
『あっロミちゃん!おっはよー♪』
『おはよう、りっくん!』
『今日はテッくんと一緒じゃないの?』
『それがさ…コテツのやつ、いつもの場所にいなくてさ…!』
いつもリクヤ君と一緒に登校している親友のコテツが今日はいませんでした。
ロミちゃんは彼の身に何かあったんじゃないかと心配しますが、教室に行くと彼がちゃんといて二人はほっとしました。
『なーんだ!コテツのやつもうきてんじゃんか。
心配してソンしたー』
リクヤ君は彼に近づいて声をかけますが、すぐ”ある異変”に気付きました
『どっ…どうしたのさ!そのアタマ!!』
なんとコテツは自慢の長髪をバッサリ切って丸坊主になっていました。
リクヤ君はどうして髪を切ったのか理由をたずねますが彼は『うるせーバカ!』としか言わず、取りつく島もありません…
『ちえっ!なんだいコテツのやつ怒っちゃってさ!』
『これじゃ話にならないし、あとでまた聞きにいきましょうよ?』
放課後…
一人でさっさと帰ろうとしたコテツを二人は走って追いかけて、やっと彼から”事情”を聞き出すのに成功しました。
『チクショ~…あのウンコタレ中学生ども、よくもこの俺をボーズなんぞにしやがって!
次はぜってぇボコボコにしてやんぜ!!』
コテツは無謀にも中学生と喧嘩して敗れ、頭を丸坊主にされたそうです。
しかも彼はまったく懲りずにリベンジを挑もうとしているのだと知ってロミちゃんはただただ呆れるばかりでした。
『あのね。いい加減にしなさい、次は坊主にされるだけじゃすまないかもよ?』
『うるせェー!オメェは俺の母ちゃんかよ!!』
口喧嘩する二人をリクヤ君は後ろ向きに歩きながら見ていましたが、突然”ある事”を思いつきました。
それは名案!
リクヤ君は帽子をたくさん持っているロミちゃんにお願いして一つ分けてもらう事にし、
三人は玄関で仲良く靴を履き替えて「彼女の家」へ向かいました。
『ヤッホー!ロミちゃん家にいっくぞぉ~!』
『よっしゃあぁぁ!!』
帰る途中、何故かずっとハイテンションで騒いでいる男子二人をみて『(え?何がそんなにうれしいの…)』と困惑気味なロミちゃん。彼女の家についた二人はさっそく良さそうな帽子がないか探しました。
『どりゃー!アチョ~~!!』
『あーっはははは!ウケる~!!』
何故かカンフーごっこをしだすリクヤ君とコテツ。
自分の部屋でしょーもない悪ふざけをする男子二人をロミちゃんは『(何がそんなに面白いの…)』と呆れ顔で見ておりました。
リクヤ君(6)のコメント
後で話をききにいったら、中学生とケンカしたんだって…!
三人でロミちゃん家にいったんだ。そしたらさオンナのコの帽子とヘンテコリンな帽子しかおいてなくてさ…けっきょくコテツのやつガッカリしてそのまま帰っちゃった。
よーちえんから遊んでるしね!サッカーとかしてさ!そうだ、来週「どーベルマン教授」の新作ゲーが出たらコテツをさそっていっしょにあーそぼうっと♪

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