サニアと都会の少女ロミちゃん


サニアの都会とかい大冒険だいぼうけん

スピカシティに到着した一行はさっそく船を探しにエレベーターに乗って地上フロアに降りてきました

『ねー!サニア、はやく探検したい~!』

都会が初めてなサニアちゃんはあちこち興味津々で、早く遊びにいきたくてウズウズしている様子です。そこでライとアピスちゃんが《氷の大陸》行きの船を探している間にミヤビちゃんが街へつれてってあげる事にしました

『俺様とチンチクリン娘が船を探しといてやるからよ
ヘッポコ見習い、おめーはちゃんとチビガキの世話するんだぞ!迷子になるんじゃねぇぞ!』

ミヤビちゃんは『も~!失礼しちゃう!』とプンプン怒りますが、サニアちゃんの面倒を見るのは自分の役割だと思っているらしく、自由気ままに好き勝手に駆け回る彼女を見失わないよう一生懸命走ってついていきました

『あのいちばんでっかいタワーいきたい!』
スピカタワーなら、リニアに乗っていけばすぐだよ!』

サニアちゃんはリニアが何か知らなそうなので、ミヤビちゃんは駅につれていって乗せてあげる事にしました。

『すごい!カッコイイ~!』

初めてのリニアにサニアちゃんはすっかり夢中です
座席に膝をつきながら窓の外の景色を眺めていると靴を履きっぱなしなのに気づいたミヤビちゃんが彼女の靴を脱がせてあげました。『なんでクツぬがすの?』ときくと『土足のままだと席が汚れるからダメ』と教えられます

『そっか!ハダシにならないと
クツの砂とか泥がついちゃうからダメなんだね!』

サニアちゃんはまた一つ学んで賢くなり、いくつか駅を通過して「スピカタワー駅」でリニアを降りました。

リニアに手を振ってバイバイするサニアちゃん

『スピカタワーってひさしぶり
前にきた時と、あんまり変わってないなー』

サニアちゃんが『ミヤビ、きたコトあるの?』ときくと彼女は『前にジョバンニさんとね…』と照れくさそうにしました

『それよりさ!上の方に可愛い服や靴のお店があるの
ちょっと買い物していこうよ!』

二人はエスカレーターで上の階に行き、女性向けのファッションを扱うブティックに足を運びました。そこには小さな女の子用の服もたくさんあってサニアちゃんはどれを着ようか迷っています

『およーふく、どれもカワイイ~!』

サニアちゃんは靴を脱いで椅子の上にちょこんと乗って、ミヤビちゃんが服を着せ変えてくれるのをワクワクしながら待っています。そんな時…浮かない顔した一人の女の子が近くを通りました。

少女は手に持っている服とブーツを悲しそうに見つめながら『ハァ~…』と深いため息をついて、何か悩みを抱えている様子でした。サニアちゃんはその少女が気になって『どしたの?』と声をかけてみます

『それがね~…幼稚園の頃着ていた服と靴がサイズが合わなくなっちゃったの!
お気に入りの服だったのに~!』

少女は「ロミ」という名前で、小学生になりたての彼女は幼稚園に通っていた頃毎日のように着ていたお気に入りの服がサイズアウトしたために落ち込んでいるようです。サニアちゃんはその服とブーツが可愛くて欲しくなりました

『あのさ!そのふく、サニアにちょーだいっ!』

ロミちゃんは戸惑いますが、自分より年下の小さな女の子が目をキラキラさせながら
おねだりしてくる
のをみて断るに断れませんでした

『うーん…そうねぇ、わたしが持ってても着れないし
捨ててしまうぐらいならあなたにあげるわ。その代わり、大事にしてね!』

サニアちゃんは嬉しくて『やったぁ~!』と椅子の上でジャンプしますが、勢いあまって頭から落っこちてしまいました。

『あははっ!床、ヒンヤリしてきもちいい~!』

転んだ後、何事も無かったかのように床の上をゴロゴロ転がりだしたサニアちゃんをみて
二人はおかしそうに笑います

『ところでさ、あなたって妖精さん?
クオンは大丈夫なの?なんか巨大な飛行物体に襲われたって聞いたんだけど…』

魔導要塞がクオンを侵攻した事件はここでも話題になっている様です

『空の国の魔法使いたちが最近ヘンだって大人たちが心配してるの。何か大変な事が起きるかもしれないから、パパもママもなるべく家にいなさいってさ。わたしなんだか怖い…』

魔法使いたちが「地上侵攻計画」を企てている事を街の人々はまだ知る由もありません。けれども、着実に何かが起こりつつある事を大人たちが察してピリピリしているのをロミちゃんは子供心ながらに何となく感じているようでした

『ねー!ふたりともみてみてっ!』

暗い話をしている間にサニアちゃんは服を着替えて二人を驚かせました。マントがついたワンピースと黒いスパッツとブーツを履いた彼女はその場でクルリと一回転して『えへへ!どう、にあうでしょー!』と新しい服を見せびらかします。それはまるで天使のような可愛らしさでミヤビちゃんもロミちゃんも思わず彼女に見惚れてしまいます

『わぁ~!すっごくカワイイよ!』
『うんうん、似合ってる!それにサイズもぴったりよ』

服を着替えたサニアちゃんはさっそく二人と外へ遊びにいきました。

『ふたりとも、こっちこっち!!』

ロミちゃんのお下がりのブーツをカポカポ鳴らしながら元気に街を駆け回るサニアちゃん

二人はロミちゃんとすっかり打ち解けて、一緒にアイスを食べたり、ショッピングをしたり、
映画を観たりして日が暮れるまで遊んだのでした。

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