おニクの
星母樹を目指して飛んでいたサニアちゃんは、香ばしい匂いに誘われて森の中に降りてみると、
いかにも美味しそうなお肉が入った鍋が置いてありました
『サニア、おニクだーいすき♪』
ずっと何も食べてなくておなかがペコペコだったサニアちゃんは、鍋の中にあったお肉に手を伸ばして嬉しそうにかぶりつきました。アツアツジューシーな肉からたっぷり溢れ出る肉汁の美味しさに思わずニッコリ!
しかし、近くに潜んでいた青年は”見知らぬ少女”が食料を勝手に食べているのを見てスッ飛んできました
『このチビガキ~…盗み食いしやがって!
お仕置きされてぇようだな!』

サニアちゃんはこっぴどく怒られて体中汗ダラダラです
『やぁあ~ ごめんなさい…!』と謝りますが、食べ物の恨みは深くて許してもらえそうにありません
そんな時…二人の周囲に”異様な気配”が漂い始めました
お肉の香ばしい匂いに誘われて、大量の飢えた魔物たちが二人の周りに集まってきたのです

『きたな魔物ども…!
おいチビガキ、危ねぇから隠れてろよ』
青年は待ってましたとばかりに拳をボキボキ鳴らします
彼はわざと肉の匂いを垂れ流し、魔物をここへ誘い込んで狩りをしようと考えたのです
「隠れろ」と言われたサニアちゃんは思いっきり不機嫌そうな顔をし、炎の翼を出して臨戦態勢になりました
『ヤダ!モンスターなんか、サニアがぜんぶやっつけるもん!』
二人は協力して魔物の群れと戦う事にし、サニアちゃんは炎とキックで、青年は謎の拳法を駆使して敵をバッタバタ倒していきます。激闘の末に二人は何とか魔物を全滅させたのでした
『お前なかなか強ぇじゃねーか、おかげで楽に勝てたぜ!ありがとな』
『えへへ♪サニアは守護竜(しゅごりゅう)だしっ!
あなたもけっこーつよかったよ!』
力を合わせて魔物を倒した事で二人はお互いを認め合ったようです
青年は自らを《ライ》と名乗り、疲れてヘトヘトになったサニアちゃんを自分のテントに連れていって休ませる事にしました

『すごーい!サニア、こんなとこはじめて』
土足で入るなと注意されて靴を脱いで裸足になるサニアちゃん
幼い彼女はテントの中に興味津々で、ちょこまか元気に走り回って壁やら物やら触りまくっていました
『ライってさー
“ほーむれす”なの?』
サニアちゃんはどこでそんな言葉を覚えたのか唐突にたずねました
『がはっ!誰がホームレスだ!!
いいか、この俺様はなぁ!世界を股にかける冒険家だぜ!!』
ライは世界各地を旅し、これまで数えきれないほどの冒険をしてきたそうです
それを知ったサニアちゃんはワクワクして『もっといろんなハナシきかせて!』とせがんできました
『やれやれだぜ…
騒がしい奴を連れてきちまったもんだ』
ライは愚痴をこぼしますが、純粋無垢なサニアちゃんと一緒にいるのもマンザラではなさそうな様子でした
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