サヤカと魔法使いの少女アピス


みんなで宿屋やどやにおまり

心優しい妖精の少女サヤカとその兄貴分オックスの力をかりて無事アピスを救出したリトアは、すでに夜遅くになっていた事もあり、彼女らといっしょにカンナギの宿屋で寝泊りする事になりました

『あのね 子供はタダで泊まれるんだって♪
リトアがぐっすり眠れるように、あたしが子守唄うたってあげるー♪』

お世話するのが大好きなサヤカちゃんは、小さなリトアとお泊りできる事が嬉しくてルンルン気分のようですが、
とうの本人は後ろでダウンしているオックスの様子が気になってしかたありません

『くっせぇ~!おい小娘、オメェからゲロ以下の臭いがプンプンするぜッ…!』

アピスをおんぶしてきたオックスは、彼女の服や身体に付着していた下水の臭いがあまりにも臭くて激しい眩暈に襲われたようです。その言葉を聞いたアピスちゃんは顔真っ赤にしながら『私お風呂入ってくる!!』と風呂場へ走っていきました

『もー!オックスにいちゃん、女の子の気持ちも知らずにさっ!
あんなのほっといて部屋に行こ!』

オックスのあまりのデリカシーの無さに、サヤカはぷんぷん怒ってリトアと先に部屋に行ってしまいます
しばらくして、お風呂に入ってリフレッシュしたアピスがフンワリいい香りがするロングヘアーをなびかせながらやってきました。

ベッドの上でじぶんの靴を縫うアピスちゃん
しょっちゅう走ってばかりでヘトヘトになる事が多い彼女は、履いている靴にかなり負担がかかっていたせいか靴底がとれてしまい、直すついでに魔法の針を用いた縫合術をサヤカちゃんに披露する事にしました

『縫合魔法は初めて?フリューゲルでは服がやぶけたりしたらこうやって魔法でなおすの!
細かいキズや汚れまでは消せないけどさ 結構便利なのよ♪』

『すごい!あたしにもやらせて!』とせがむサヤカにアピスは喜んで教え、それから二人で一晩中盛り上がっておりました。

・余談

閉じ込められていた時、火かき棒を押しつけられてとっても熱い思いをしたアピスちゃん…
おでこの火傷を見たサヤカちゃんは『かわいそう』と目に涙を浮かべながら、治癒魔法で優しく治してあげたのでした

『ありがとう!あなた、とっても優しいのね』

地上にきて早々悲惨な思いをしたせいでアピスは最初やや怖がっていましたが、
年齢が近い女の子同士なのもあってサヤカとはすぐに打ち解けて、サヤカの方も「女の子の友達」ができて嬉しがっていました

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