サニアと
故郷の火山を飛び出してはるばる星母樹をたずねてきたものの、樹が弱っていたせいでサニアちゃんは願いを叶えられませんでした。途方に暮れる5歳の少女を気の毒に思った女王は、彼女をひとまず旅館で保護する事にしました
『サニア、ミヤビといっしょがいいな
ねー!いいでしょ?』
旅館の前でミヤビちゃんと離れるのが寂しくなったサニアちゃんは服を引っ張って一緒に泊まってとおねだりします
『じゃあ今晩だけ!』とOKされて『やったー!!』と大よろこび
『あ…ちょっとまってて
サニア、友達つれてくるからさー!』
サニアちゃんは街ではぐれたライの事を思い出し、ひとっ走りして彼を探してきました
戻ってくるなり、ミヤビちゃんに抱きついて甘えまくるサニアちゃん
『あのね…!
ライもいっしょじゃ…だめ?』
サニアちゃんはライとも一緒にいたいようです
昼間は置いていったりしたけれども、やっぱりお別れするのは寂しくてサニアちゃんは彼を探して一生懸命街中走り回ったのでした。たっぷり汗をかいたのをみてミヤビちゃんはハンカチで優しく拭いてあげました
『ふん、施しは受けん…大人としてきっちり宿賃ぐらい払わせてもらうぜ
それからチビガキ!今度おれさまを置き去りにしたら許さねぇからな!!』
ライからお仕置きとばかりに強烈なデコピンをもらい、サニアちゃんは『イ…イタイ~!』と痛がります
何とか仲直りした二人はミヤビちゃんに案内されて旅館の中へ入っていきました

うっかり土足で入ってしまうサニアちゃん
火山に住んでた頃は家の中でも土足で過ごしていたので、いつも靴を脱ぐのを忘れがちです
『うう~…クツぬぐの、めんどくさーいっ!!』
サニアちゃんは靴を脱いで裸足になり、今度は脱いだ靴を手に持って廊下をバタバタ元気に走り回りました
『かけっこしようよー、ミヤビがオニね!サニアのクツとったら勝ち!』
『え!?ちょっと待って~!』
サニアちゃんにすっかり気に入られて一晩中振り回されるミヤビちゃん
面倒を見るのは大変だけども、幼い彼女と遊んであげているうちに「妹」ができたような温かい気持ちになったのでした
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